探偵学園Q   用語集

 

 

 

悪霊くん #93〜

 カズマが独自に作り上げた、イタズラ画像合成ソフト。誰でも簡単に心霊写真が作れるというもので、専用のホームページで無料ダウンロードできるようになっている。

天草家 #154〜

 棲龍館「九の館」に住んでいた、裕福な資産家。九頭龍匠の正妻の孫娘の嫁ぎ先であり、その関係から9つある棲龍館の内4つの管理を任されていた。9年前までは寂とその妻、そして5歳のリュウの3人家族で幸せに暮らしていたらしい。ところが母親の急死後リュウは記憶を奪われて冥王星に連れて行かれ、寂も廃人同様にされ棲龍館「四の館」の地下室に監禁された。こうして一家は消滅し、寂の指示だったなどと偽って使用人だった雨洞拓摩・紅城椿・紅城響介・奈々村美姫の4人が財産を分配、今はそれぞれが裕福な暮らしを送っている。

伊−七0七号報告書 #20〜

 神隠し村で天然痘研究を行っていた、旧日本軍の極秘資料の一部。書かれている内容は以下の通り。「大日本帝国陸軍は、米英列強に対する最終手段として、細菌兵器の開発に着手し、疱瘡の強力な変異種を生み出すべく、満州にて研究実験を続け、最終段階に至った。しかし、昨今の戦況の急激な変化を鑑み、帝国陸軍本部は研究実験場を国内に移管することを決定した。疱瘡は、現存する病原菌の中で致死性が最も高く、取り扱いには細心の注意を要する。万が一、疱瘡の病原体が外部に漏れた場合に備え、新たな研究実験場は緊急時の完全封鎖が可能なものとする。」

疫神教 #16〜

 ひょうたん村で信じられている宗教で、祟り神信仰の一種。疫病(流行り病)を司る疫神様を祀っているが、ここでいう疫病とは天然痘を指し、信者は皆その症状をモチーフにした仮面を被る。総本山がある「神隠し村」に入る時を含め外出時は必ず仮面を被っていなければならず、そういった教団のルールを守らないと直ちに追放されて一週間は戻れないという。その歴史は終戦前後に遡るが教団が生まれた本来の理由は、でっち上げた「神隠し村」の住人が皆仮面を被っている事を正当化するためだった。教祖となった風馬澪の養父は秘密を守り通す番人となり、2つの村の真実に気付いた者や近付きすぎた者を神隠しの名の下に葬り去っていった。彼の亡き後は澪が後を継いで教祖となり、秘密を守るために神隠しを行い続けている。

格闘技道場 #15〜

 DDSの施設の一つ。探偵たる者ある程度の護身術を身に付けておかなければ、実戦で危険な思いをすることになるという理由で作られた。

樫屋設計事務所 #87〜

 金鬼建設と取引のある事務所。強羅久史の元へファックスを送ってくる。

蔓橋 #124〜

 陸の孤島である夜桜村と外界を結ぶ、唯一の橋。野生の蔓を使って作られた丈夫な吊り橋で、700kg辺りまでなら耐えられるという。

金鬼建設 #84〜

 福井県のF市に本社を置く、大手の建設会社。資本金3億円、従業員数180人。公共事業の扱い比率が異様に高く、役員の半数は政治化の天下りである。陣中村ダム開発事業は、鷹飛代議士と結託して随分と高い入札金額で請け負っている。そのほかにも私腹を肥やすために鷹飛と組んで色々と汚い真似をしてきており、悪い噂が絶えない。

神隠し村 #15〜

 第2次世界大戦末期、天然痘を使った細菌兵器の開発目的で作られた村。周囲は断崖絶壁に囲まれており、交通手段はひょうたん村から出ているトンネルのみという陸の孤島である。終戦間近の頃に開発途中だった天然痘変異種が研究実験場から漏れて発病者が出てしまい、感染拡大を恐れたひょうたん村の人々によってトンネルを塞がれてしまった。しかし中には感染していない者も残っていたようで、僅かながらも人が生き残りつい最近まで平和な日々を送っていた様子(現在の生存者はゼロ)。

キタガミ #144〜

 熊倉透と一色はるなが協力し、一時的に作り出したダミー有限会社。立ち入り禁止で放置されていた国立能力開発研究所の建物を買い取り、何もかも4年前の状態を忠実に再現した。

Q(Qualified)クラス #1〜

 DDSの中に新設された、団守彦が直接指導する特別クラス。有能な探偵となれる資質のある者を集め、余命僅かな団の後継者を育て上げるのが目的である。色々な分野の天才からプロの探偵まで、入学試験には実に何千人もの応募者が殺到した。試験は3段階に分かれており、一次は過去に起きた殺人事件の解決と犯人の追跡、二次は同じく過去の殺人事件を解き明かす筆記、最後は実際に目の前で起こった事件の解決をするという実戦形式になっている。ただし最終試験の本質は、受験生には全く知らせずに行われる。また例え入学できたとしても、クラス入れ換え試験の成績が悪ければ即降格という厳しい現実がある。このクラスのメンバーは団の探偵としての全てを学びつつ、DDCに届けられた依頼の中でも最も困難と思われる事件を実際に捜査する事で授業を進めていく。

京宝軽井沢映画祭 #39〜

 軽井沢で行われている、京宝映画の新作プロモーションを兼ねたイベント。軽井沢を始めとして半年がかりで全国を巡業しながら5人のキャンペーンガールの中で人気投票を行い、客に一番人気のあった少女が主役を射止める事になっているらしい。

霧咲島 #4〜

 常に霧に覆われている、周囲2km程度の平和な無人島。Qクラス入学試験の最終試験会場であり、島の管理運営もDDSが行っている。島の中ほどには、DDSが建設した合宿所がある。戦時中その合宿所内で3人の犠牲者を出した連続殺人犯が切り裂きジャックを名乗っていて、それが島の名前の由来となったという話があるが、これはDDSが試験のためにでっち上げた作り話でそのような事件は無い。

霧雨家 #100〜

 群馬の山奥にある、村一番の名主の家。東京や神奈川にも土地を持っている富豪である。霧雨左門が小学校に入った頃(1946年)、山里に伝わる怪談に興味を持った九頭龍匠が家を訪ね、しばらくの間滞在していたという。その時に彼が描いた幽霊入り「花鳥風月」のうち花・風・月の3枚の掛け軸が伝わっているが、「鳥」の絵だけが無いので家人は「雪月花」と勘違いしている。ちなみに、隣には水川植物園がある。

楠木家 #79〜

 3代に亘って陶芸で生計を立てている、由緒ある旧家。家中に陶器を作る工房があり、裏庭には器を焼く窯もある。庭には樹齢500年を超える巨大な楠があり、55年前に九頭龍匠がこの大木に惹かれて現れたという。彼を良く知る当時の家主の勧めもあって、九頭龍は半年間この家に滞在し紫雲龍を一つ残していった。この家では半年に一度陶器の手入れを行っており、先代までの作品やコレクションなどの状態を確認したりコレクターや評論家に売ったりしているという。

九頭龍日記 #79〜

 九頭龍匠がヨーロッパを外遊中、全て英語で書き記したという日記。キング・ハデスはこれを多ヌ木出版に依頼して日本語に翻訳させ、それをニューヨーク留学前のリュウに読ませて反応を観察していたらしい。実はこの日記自体が非常に長い暗号文となっており、その全てが黒王星彦に対する謝罪文と懺悔文である。自分の思い込みで星彦を棲龍館「七の館」の地下牢獄に閉じ込め、自分に対する信頼を裏切ってしまった事への後悔が綴られているらしい。

九頭龍美術 #79〜

 20年前に出版された、九頭龍匠の作品について書かれた本。

クロ #95〜

 真琴が飼っている犬。よくボールで遊んでもらっている。

警視庁特別公認探偵 #1〜

 日本でただ一人、団守彦のためにだけ用意された称号。警察官同様に拳銃の携帯を許され、更に警察官と同等の捜査権及び逮捕権を持つ。証となるメダルも、当然この世に唯一つである。

ゲジラ #40〜

 軽井沢映画祭でディスプレイとして置かれている怪獣。七海がキュウたちを見守るための隠れ蓑になっている。

幻奏館 #65〜

 長野県東部の山奥にある、弓削雅臣が所有している別邸。年代を重ねても飽きの来ない、シックな外観を持つ。音響に気を使った設計がなされており、完全防音の音楽ホールがある。閑静な立地条件も手伝って、青葉演奏に適した館である。

国立能力開発研究所 #1〜

 末次スクラップ工場に近い場所にある、国立の超能力研究所。4年前に閉鎖され、今は廃墟同然である。技能・知能的に秀でた様々な分野の天才児たちを集め、夏休みなどを利用して子供達の合宿(親同伴)を行い、各々の能力に合わせたカリキュラムをこなしていた。それこそ各分野の権威と呼ばれる人たちに指導してもらい、出身者の中には若くして海外留学したり大きな研究所の学者になったりした者も多い。また集めた子に身寄りが無かった場合は、ここで預かる事になっていたようである。だが本当の目的は科学的に解明できない超能力を持った子供を見つける事であり、超能力者がよく行う手品のような事を子供たちにさせていたらしい。とはいえそう簡単に超能力者が見つかるわけも無く、予算はどんどん削られていった。そんな時に研究所の売却話が持ち上がり、甲賀所長は渡りに船とばかりに話を進めるが、彼は自室で怪死し売却話は立ち消えとなった。しばらくして研究所は閉鎖され、集められた子供たちも散り散りになってしまったという。

殺してやりたいアイツ #44〜

 インターネットのアングラ系のサイトにある、冥王星が運営していると思われるホームページの一つ。このページに文を書き込んだ者とメールのやりとりをし、巧みな誘導で次第に強烈な殺人衝動を抱かせていく。

コンピュータ実習室 #15〜

 DDSの施設の一つ。読んで字の如く、コンピュータの使い方を学ぶ場所である。

咲花小学校 #97〜

 咲花町八畑2263にある市立小学校。

咲花町 #97〜

 北海道にある、チューリップの栽培で有名な町。

紫雲龍 #79〜

 1946年に九頭龍匠が楠木家で作った壺。薄紫に浮かび上がる龍が描かれており、その色は九頭龍本人にしか出せないという。普段は蔵の展示室にある一番良い棚に飾っているが、九頭龍は良く日の当たる窓際に飾って欲しいと願ったらしい。その真意は彼の楠木桜に対する恋心を託した壺のメッセージに、いつか気付いて欲しいという切実な想いであった。

事件現場再現教室 #15〜

 DDSの施設の一つ。スライド・プロジェクター・ミニチュアモデルなどを使って、事件現場を詳しく再現することが出来る。ケースによっては映画のセットのようなものを作り、事件そのものを再現する事もあるという。

渋澤学院高校 #51〜

 日本でも十指に入る、全寮制の超名門受験エリート校。ここでは生徒全員がインターネットのアクセスIDを持っていて、寮内で自由に使えるシステムになっている。コレクターの噂が広まり小椋絵美菜の行方不明とも相まって、校内には不穏な空気が流れている。

渋澤第一中学校 #55〜

 渋澤学院の3つある付属中学の一つ。

瞬間記憶能力 #1〜

 一瞬でも見たり聞いたりした事は、何があっても絶対に忘れない能力。一見便利そうな印象を受けるが、例え忘れたい事でも忘れられないため、決して良い事ばかりではない。

シロ #111〜

 3年前に霧雨家の近所で飼われていたオコジョ。名前の由来は、冬に貰われてきた時に真っ白だったためらしい。霧雨右近が九頭龍匠の掛け軸の謎を解く切っ掛けとなった。

新地球人ZOON #156〜

 鷹木四郎が経営しているとされる、IT関連企業。実際は実在しないダミー会社である。

陣中村 #83〜

 福井県九頭竜川の上流に位置する、魔矢姫伝説が根強く残る村。元は人柱村という名で平家の落人によって作られたといわれており、昔から水害が絶えず工事の度に人柱を埋めていたという。ただその人柱はほかと少し違い生贄を生きたまま焼き尽くし灰にして土に撒いたり、コンクリートの砂に一緒に混ぜて工事に使ったりしていたらしい。今ではダム計画が進行中のため、村人はほとんど残っていない。魚が沢山棲む清流や温泉などがあり、素晴らしい自然が多く残されている。

スーパー肉襦袢 #122〜

 ドクター・ドクロが最新技術の特殊ラバーで作り上げた、女装専用のスキンスーツ。これを着れば、どんな男でも即座に90・60・90のナイスバディになれる。元々は宴会芸用に作ったらしい。

末次スクラップ工場 #143〜

 4年ほど前に国立能力開発研究所の近くに出来た、自動車の解体工場。当時の経営者が研究所の財政悪化に目を付け、建物をそこそこの値段で国から買い取りたいという話が持ち上がったらしい。しかし一番乗り気だった甲賀所長が奇怪な死に方をしたため、話は立ち消えになったという。

棲龍館 #14〜

 龍が棲む館という意味の名を持つ、1936年頃に九頭龍匠が建てた九つの館。升庵外集に記されている、龍生九子と呼ばれる龍の9人の子供達がモデルとなっている。重きを負うを好み亀に似る「贔屓」の棲む「壱の館」はフレンチレストラン、遠きを望むを好み獣に似る「螭吻」の棲む「弐の館」は柳教授の自宅、吼えるを好み龍に似る「蒲牢」の棲む「参の館」は三ツ本亜矢の自宅、力を好み虎に似る「狴犴」の棲む「四の館」は冥王星の所有で天草寂の監禁場所、飲食を好み獣に似る「饕餮」の棲む「伍の館」はギャラリー、水を好み魚に似る「蚣蝮」の棲む「六の館」は元々あった施設を利用した劇場、殺すを好み龍に似る「啀眦」の棲む「七の館」は元団探偵事務所で今はQクラスの校舎、煙や火を好み獅子に似る「狻猊」の棲む「八の館」は海老塚光治の自宅、閉じるを好み貝や蛙に似る「椒圖」の棲む「九の館」はホテルとしてそれぞれ使われている。

千鱗龍 #125〜

 九頭龍匠が夜桜村で作り上げた、高度なカラクリの組木箱。中には九頭龍が隠した封筒が入っているが、表向きには誰も開けた事が無いとされている。蓋部分には2匹の龍、底には韓非子の思想書「説難」の一説「龍は馴れれば人間が背中に乗れるほどおとなしいが、喉元にある逆鱗に触れると怒り狂って人を殺す」といった意味の漢文が記されている。

竹川病院 #60〜

 太刀川瞳が毒吹き矢を受けた際、搬送先として希望した病院。ここには彼女が早産した赤ん坊が入院している。

玉乙女女子校 #64〜

 とある事件が発生した現場。キュウとキンタが捜査していたところ、プロレス研究会の会員たちに痴漢と誤解され尋問されてしまう。

団探偵学園 #1〜

 1993年に団守彦が創立し学園長を務めている、探偵を育成する特別な学園。通称DDS(Dan Detective School)。ここの卒業生は全て有能な探偵か刑事として、世界中で活躍しているという。また生徒達でさえも警察から絶大な信頼を寄せられており、重大な事件の捜査に協力を依頼される事も少なくない。毎年千人以上の志願者が現れるが、合格できるのはほんの一握りである。Qクラスの他にも上から順にABCDと全部で5つのクラスがあり、年に数回行われるクラス決定試験の結果で配属が決められる。Aクラスのトップ4人は、警視総監特別賞を授与された事もあるという。

団探偵社 #16〜

 団守彦が創立し社長を務めている、プロの探偵たちで構成されるDDSの上部団体。通称DDC(Dan Detective Company)。

団探偵手帳 #16〜

 DDSの上級クラスやDDCの探偵たちが、常に持ち歩いている手帳。通称DDN(Dan Detective Note)。DDCとDDSのものでは表紙が若干違うものの、中身はほぼ共通している。双方共に警察手帳に匹敵する威力があり、事件現場で見せれば大抵の現場に立ち入る事が出来るという。それは団を初めとするDDCの社員たちが命懸けで勝ち得た、信頼と実績の象徴であり証明である。手帳本体部分と七つ道具部分に分かれていて、手帳部分には探偵心得がびっしりと書き込まれている(「第1条:探偵たるもの、常に正義を胸に犯罪と戦うべし!」「第5条:探偵は現場百回!納得いくまで調べ続けろ!!」「第9条:探偵たるもの、私情に流さるるべからず。」「第21条:証拠探しはまずゴミから。」「第37条:探偵はいかなる場合も、事件現場に不自然な点あらば、とことんまで考え直すべし。」など)。そして道具部分には、指紋採取セットや特殊万能ナイフ、ピッキングツール、暗号解読用の乱数表、現場検証用手袋、血痕調査用のルミノール液、フラッシュライト、体温を検知して色が変わる検温シール、毒検出キット、救急キット、ペン型の強力磁石、睡眠薬検出キット、催涙ガス、煙幕弾など実に色々な道具や資料が入っている。

探偵心得帳 #32〜

 キュウが常に持ち歩いている、連城暁が書いた心得帳。彼が団守彦から教わった、探偵に必要な心構えの全てが書き込んである。キュウを誘拐犯たちから救い出した時、彼はキュウに探偵としての素質を見出しキュウに譲った。それ以来キュウにとって掛け替えのない大切なお守りであり、困難にぶつかった時の心の支えとなっている。

探偵七つ道具 #7〜

 カズマが開発中の、探偵業に必要な小道具集。超小型顕微鏡・指紋採取セット・メジャーなどが入っているが、目下改良中である。試作品なのでモニターを募集しており、その場合は料金は不要。

団守彦私立探偵事務所 #14〜

 警察の組織捜査に疑問を感じた団守彦が、40年近く前に警視庁を退職して開いた探偵事務所。DDCの前身である。連城暁と2人で数多くの怪事件を解決し、いつしか民間のみならず警察からも捜査協力を要請されるほどになり次第に名が知られていったという。しかし連城が亡くなり団も車椅子の生活を余儀なくされて、ほどなく事務所は閉鎖された。だが事務所として使っていた棲龍館「七の館」は現在も残っており、DDS内でQクラス専用の教室として使われている。住所は東京都東文教区琴和二丁目十二番二十一号。

近松家 #99〜

 群馬の山奥に居を構える、代々遠山家に仕えている家臣。キンタは子供の頃、ここに住み込みで家主の執事のような事をしていたらしい。家屋自体がからくり屋敷になっているほか、敷地内には剣道場もある。

超能力開発セミナー #143〜

 堀枝貴之が会長を務めている、超能力者を育てるセミナー。誘いに乗った子供たちに、いかにも超能力の素質があるかのようにトリックで見せかけて親から金を搾り取る、非常に悪質な詐欺商売である。

鴆 #156〜

中国に伝えられる、猛毒を持った鳥。大きさは鷲ぐらいで緑色の羽毛、銅に似た色のクチバシを持ち、蛇を好んで食べるといわれている。体内には猛毒を持っており、耕地の上を飛べば作物は全て枯死してしまうとされている。この鳥から取った毒は鴆毒と呼ばれ、古来よりしばしば暗殺に使われたという。

追跡マーカー #42〜

 DDNに付いている機能の一つ。特定のボタンを押すと小さなカラーボールが地面に落ちて弾け、蛍光インクが矢印型に飛び散って進んでいる方向を教えてくれる。このインクにはある種の蝶を集めるフェロモン物質が入っており、緊急で助けを呼べず伝言も残せないなどの状況下でも、被尾行者や己の足跡を残してインクの特性を知る者にのみ知らせる事が出来る。

DDSウオッチ #41〜

 DDNと同様に、DDSやDDCの人間が常に付けている腕時計。緊急時にも対応できる追跡マーカー、トランシーバーなどの様々な機能が付いている。

DDSバッジ #6〜

 DDSの生徒である証となるもの。

ディテクティヴソフト #6〜

 カズマが独自に開発したオリジナルソフト。古今東西の難事件怪事件のデータを網羅しており、事件の現場状況を入力するとどんなトリックが使われた可能性があるかを弾き出す。

テスタ・ディ・ドラゴ #65〜

 九頭龍匠が生み出した、世界に9つしかないバイオリン。イタリア語で「龍の頭」という意味で、その名の通り龍の頭の飾りが付いている。ストラディバリウスをも凌ぐといわれる幻の名器で、世界中のマエストロたちから絶賛されたという。時価数億円ともいわれ、現在その内の一つを弓削雅臣が所持している。

特殊メイク実習室 #15〜

 DDSの施設の一つ。変装の仕方を学ぶ場所であり、様々な種類のゴムマスクやかつらが用意されている。

遠山家 #99〜

 江戸幕府に代々仕え続けていた、由緒ある隠密の一族。江戸町奉行・遠山景元(金四郎)が初代だと思われる。この家に生まれた男子は近松家に預けられ武者修行を行うのが習わしであり、それは今でも続いている。

遠山流隠密術 #10〜

 江戸時代から続く、隠密のための伝統的な体術。周辺にあるゴミや石など、何でも使って武器や小道具にしてしまうのが究極の奥義らしい。

遠山流格闘体操 #23〜

 遠山流隠密術の一つ。全身の血流を良くして、いざという時に素早く動けるようにするもの。

突撃アドベンチャー #17〜

 伯備テレビジョンで製作している番組の一つ。以前にも疫神教と財宝伝説を取材するために、「神隠し村」へロケハンに訪れた事があるという。尤もその時は大学生の失踪で大騒ぎになり、ゆっくりできなかったらしい。

都丸ヶ丘小学校 #60〜

 カズマが通っている名門私立小学校。私立であるせいか、中学以降のように教科ごとで違う教師が授業をしているらしい。

鳥毛立女掛軸 #157〜

 棲龍館ホテル「椒圖の間」に飾られている、九頭龍匠が描いた絵。黒い着物を纏った女性が振り返った様が描かれており、その価値は5千万を下らないという。着物の部分の色付けは、正倉院の宝物殿にある屏風絵を参考に鴆の羽根を一枚一枚貼り付けてある。

丼ぞこ屋 #特別編〜

 キュウが知っていた、格安の牛丼屋。見るからにおどろおどろしい雰囲気の店で、どう見ても廃墟である。出される牛丼も凄まじいもので、お世辞にも美味しそうには思えない。キュウ曰く、「不思議とお腹は壊さない」だそうである。

鳴沢産業 #10〜

 鳴沢卓馬が経営している、世界的な総合大財閥。

南山自然公園 #2〜

 Qクラス入学試験のために用意された、DDSが管理運営している公園の一つ。かなり広大な面積を持つ自然公園であり、山や川をはじめとするほとんどの自然がそのままの形で残されているほか、川上の方にはダムまであるらしい。

ネットロア #51〜

 インターネット上に流れている、いわゆる都市伝説のような噂話を掲載しているホームページ。最近異様なスピードで「コレクターの噂」が広まっており、これを気にした渋澤学院の関係者がDDCに捜査を依頼した。

伯備テレビジョン #17〜

 岡山県○本市にあるというTV局。『突撃アドベンチャー』などの番組を作っている。

姫百合学院 #118〜

 完全男子禁制のキリスト教系私立女子校。高等部の聖母マリア像に血で「MURDER」と書かれる事件が起きたため、学院長がDDCに調査依頼を行った。その結果、女装したリュウ「天草流花」と遠矢邦子が捜査に出向く事となる。

ひょうたん村 #16〜

 第2次世界大戦末期、天然痘を使った細菌兵器の開発目的で作られた村。周囲を断崖絶壁に囲まれていて村を訪れるには長いトンネルを延々歩き続けなければならないが、疫神教と旧日本軍の財宝伝説でインターネットではかなりの話題になっている。終戦間近の頃に神隠し村で天然痘変異種による発病者が出たため、住人達は神隠し村へのトンネルを強引に埋め感染経路を遮断。しかしその事が進駐軍に露見する事を恐れた彼らは、村を壁で2つに区切って新たに「神隠し村」をでっち上げ、神隠し村が消えていないよう見せかける事にした。「神隠し村」へ通じる総延長1.5kmにも及ぶ螺旋状のトンネルも、擬装用に掘られたものに過ぎない。そして当初の「神隠し村」の住人は、村の住人たちが仮面を付ける事で二役を演じて誤魔化し、長い時間をかけて2つの村に住み分かれていったのである。最近の10年で7人もの失踪者が出ているが全て神隠しで片付けられており、警察もまともに取り合わない状況が続いているという。

法医学実習室 #15〜

 DDSの施設の一つ。遺体から得られる様々な情報について学ぶ場所であり、死亡推定時刻のシミュレーションに使う蝋人形などが置かれている。

鳳凰堂 #99〜

 近松家のそばにある、肝試しがよく行われているという古寺。戸は全て板で打ち付けられており、中が真っ暗なので「暗闇寺」といわれている。肝試しは1グループ5人で行うのが伝統で、やり方も決まっている。まず1辺30mほどの回廊の四隅、そして入口の階段の所に1人ずつ待機し、階段の所の人が蝋燭を持つ。最初に階段の所の人が中に入り、曲がってすぐの所にいる人に蝋燭を渡す(この時互いの顔を見てはいけない)。受け取った人は次の角へ向かって歩き、同じ要領で蝋燭をリレーさせていく。また蝋燭を渡し終わった人は、その場で44数えてから顔が見えないように待機位置へ移動する。そうやってリレーを続け、最初に蝋燭を受け取った人が最初の位置に戻ったら終了である。3年前に地元の子たちが集まって肝試しを行った際、1人が怖がって抜けたのに最後まで続ける事が出来たため本当に幽霊が出るという噂がある。ここはかつて九頭龍匠が霧雨家に伝わる「花・風・月」の掛け軸を描いていた場所であり、天井には幽霊が成仏する様を描いた「鳥」の絵が大きく描かれている。

骨食い婆 #95〜

 いくつかのパターンが存在する、都市伝説の一つ。ある女子生徒(先生)の学校の裏は、江戸時代に作られた墓地だった。生徒達はその墓地を恐れ、東校舎には近寄りたがらなかったという。ところがある時忘れ物をしてしまい、仕方なく墓地の見える渡り廊下を通ると墓地で骨を食べている老婆がいて、「お前の骨をよこせ」と迫って来たという内容である。

マッキントッシュ #82〜

 鳴沢家で飼われている大きな犬。キュウの家ほどもある犬小屋に住んでいる。

魔矢姫人柱伝説 #83〜

 陣中村に明治頃まで残っていた、人柱の風習の始まりといわれる伝説。大雨の度に溢れる川を鎮めるために魔矢姫は自らを炎の竜と化し、その灰をもって流れを塞き止めたという。一文字違いなので福井県真名川に残っている麻矢姫伝説と出所は同じと思われる。こちらは遥かな昔、旱魃(干ばつ)から村民を救うべく麻矢姫という美女が竜の住む淵に身を投じたというもので、そこに造られたダム湖は「麻矢姫湖」と呼ばれている。

水川植物園 #102〜

 霧雨家の隣にある植物園で、村で唯一萼紫陽花が咲いている場所。開園時間は朝9時から夜6時。

美仲中学校 #1〜

 キュウたちが通っている公立中学。

冥王星 #34〜

 黒王星彦が母の仕事を参考に立ち上げた、DDCの宿敵ともいうべき犯罪組織。アジトとしている場所は全世界に幾つもあるが、本拠地は棲龍館「九の館」に程近い教会の地下に隠されており、隠し扉のパスワードはピアノ曲「ツァラトゥストラはかく語りき」の最初の4小説である。依頼を受けて殺人計画を立て、依頼人はその計画に従って殺人を行う。成功報酬は依頼人の全財産の半分で、万一失敗した場合は証拠を隠滅すべく後催眠で依頼人を自殺させるか他人に殺害させる。もしくは記憶を奪ったり、廃人同様に追い込む事もある。メンバーは計画を授けた依頼人の一部始終を見届けるため、最先端の整形外科手術と変装術を駆使し事件関係者に成り代わって紛れ込むが、手助けなどの手出しは一切しない。それが誇り高き頭脳集団と称する彼らの矜持であり、組織の一員として不適格な者は悉く排除されていくという。8年前に団守彦と連城暁の手でほぼ壊滅に追い込まれたが、永き雌伏の時を経て再び活動を始めている。メンバーを見分ける方法は唯一つ、体のどこかに必ず刻み付けている紋章のみである。ただし普段は拭いても洗っても取れない特殊メイクで紋章を隠しており、見つけるのは至難の業。幹部級のメンバーは必ず連絡用のカプセルを歯に仕込んでおり、その中には発信機能を持つマイクロチップも入っている。

迷路小路の首なし女 #95〜

 メグの通っている中学で、最近広まっているという都市伝説。中学からそう遠くないところに大きな古い屋敷が立ち並ぶ不気味な所があって、小さい祠や地蔵などを避けるようにして高い板塀が細い迷路のように入り組んで続いているという。「迷路小路」と呼ばれるその通りには、夜の遅い時間になると蝋燭の提灯と風鈴を下げた首の無い和服姿の女性が現れる。これを2回見たものは死んでしまうという噂もあるが、真偽の程は定かではない。この辺りは元々大きなショッピングセンターが出来るはずだったが、地上げが上手くいかずに計画は頓挫してしまった。半年ほど前に一斉に売りに出されたものの、その頃から怖い噂が立ち始め誰も寄り付かなくなったらしい。故に周辺の家々は空き家ばかりで街灯もほとんど無く、都市伝説の舞台としてはこれ以上ないほどに相応しい。メグの友達が例の女性を実際に見てしまい、すっかり怯えてしまっているという。

闇走り #95〜

 遠山流隠密術の一つ。全く明かりのない真っ暗闇の中でも、明るい時と変わらず行動できる。

夜桜村 #124〜

 奥秩父の山奥にある、落ち武者が作ったという村。村と外界を繋ぐのは蔓橋のみであり、他には一切交通手段が無い。いざとなったら橋を落とし、外敵を防げるようになっているのだという。この村には入口以外にも3つの谷があるが、それらに架かっている橋は蔓橋よりずっと貧弱で、大人3人くらいの重さまでしか耐えられない。一般には芸術家が集まる村として知られており、一時期は30人以上の才能ある芸術家たちが、村の外れにある13棟のコテージに滞在して作品作りに没頭したとか。その発端は九頭龍匠が先代の村長と親交が深かった事で、九頭龍の伝説を追い求める若き芸術家たちが集まるようになったものらしい。

梁山泊 #16〜

 黒住小五郎が経営している、ひょうたん村で唯一の旅館。「神隠し村」の方には、息子の亮が管理している別館も存在する。